一昨日の11月3日は日本国憲法が公布されて72年を迎えたそうです。
新聞では全国各地で護憲、改憲などの動きが報じられていました。
今から6年前の憲法記念日の新聞で「伊藤塾」を主宰する弁護士の伊藤真氏の記事を見直しています。
「平和に暮らす権利 主張を」と述べ、幸福追求に対する権利を保障する13条、健康で文化的な最低限度の生活を保障する25条の重要性を強調されています。
今週は、この憲法条文に直結する生活保護受給者との身元保証契約が予定されています。
その方がどんな事情で生活保護を受けることになったかは知る由もありませんが、身寄りがなく(あっても音信不通が通常)、自治体や福祉団体の支えで生活をされてきたものです。
施設入所にともなって「身元保証人」が必要となったため、わが法人に依頼がありました。
当法人は設立理念で「だれもが人として生き続けてほしい」「そんな支援をしたい」と掲げています。「おカネがないから契約できません」とは決して申し上げない団体です。
私たちは憲法の13条と25条を大切にした活動を柱としています。
生活保護世帯の約半数は65歳以上の高齢者が占めています。
この方たちの生活は「健康で文化的な最低限度の生活」とは、とても言えないのが現実です。
わずかな年金で生活し、貯金を使い果たして体を悪くした後に老人ホームに入所するケースが増えています。
以前は行政等の「措置制度」で福祉施設の入所が当たり前でしたが、現在は自己責任です。契約社会になっているのです。
おカネのない方はどうするのか?大問題です。
あなたは心穏やかに生きていますか?
老後の生活に心配はないですか?
憲法が公布されて72年経った今、憲法前文の「平和」とは単に戦争のない状態ではなく病気や飢餓、貧困や人権侵害、災害を含め、生活を脅かす脅威から免れる心穏やかに生きることができるということ。
13条はさらに生命の脅威を排除することも人権として保障しています。
との伊藤真氏の言葉を再確認して、皆さんの生活に少しでも寄与できるように心がけたいものです。
「今こそ少数者の権利を守る憲法」を守っていきましょう。
理事・立木勝義
https://yui-station.org/

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