春到来、小さな楽しみをつくって…

先週末、利用者さんの外出支援をしました。
自宅での生活が困難となり行政措置で養護老人ホームに入所後、自立度が高いため「住宅型老人ホーム」への転居となった方です。
転居後、訪問するたびに「この施設に来てから外出が出来ない」「ここは私の最期の場所ね」と不満を口に出しておられたので、「たまには出かけましょう」とお誘いしました。

中央線の定光寺駅から1キロぐらい山の方へ登ったところにポツンとある、一軒家風の滝の見えるカフェで珈琲をいただきました。
上り下りが大変でしたがゆっくりした時間を自然を感じながら過ごせました。
「まだ、桜は早かったね」「新緑の時期になると美しいでしょうね」と会話をしながら、利用者さんの小さな楽しみを提供できたことに喜びを感じました。

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私は、老人ホームに入居中の高齢者の方に、「死ぬまでにしたいことありますか?」と聞いてみる勇気はなかなか出てきません。この利用者さんのように「ここで死ぬのね」といわれ、「はい、そうですね」とも答えられないのです。ご本人からやりたいことを少しでも口に出してもらえるような信頼関係を築くことが大切になっています。

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我が家の庭も桜も満開となっています。
こんな風景を目にしながら癒しの時間を求めて「桜を見に行きたい!」「たまには美味しいものを食べに行きたい!」との声が届くような支援を続けたいものです。

理事・立木勝義
(「終活」コ―ディネータ―)

https://yui-station.org/

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