契約金準備できず、預金ゼロでも支援はじめる

消費税10%で独居老人の貧困化深刻


先週の契約の特徴は「預金残高ゼロ契約」です。

「預金残高ゼロ契約」とは、利用者さんの預金がゼロで手持ち資金もなく利用契約金30万円はもちろんのこと、入会金の1万円も準備できない方のことです。

預金残高ゼロの80歳男性(以下、Aさんという)は原因不明の体調不良で緊急入院していましたが、特に悪い病気もなく退院を迫られていました。
しかし、Aさんは帰る場所がありません。
地域包括支援センターからの依頼で「身元保証を付けて」から施設探しとなり、当法人に依頼があった事例です。

先週の金曜日、「養護老人ホーム」の面接に立ち会い、その日のうちに入所ができることになり、本日は退院・入所支援です。
当面は入会金を支払っていただき、あとは来月15日の年金支給で解決していくことになります。

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もう一例は、特別養護老人ホームの入所が決まったBさん(女性・76歳)は、20代で結婚して3男2女を生んだが10年経たずに離婚。
その後も一人暮らしを続けていた方てす。
体調を崩して働くことができず10年前から生活保護受給者となっていました。
要介護度が1から4になったBさんは10月から特別養護老人ホームで安心できる生活が始まります。
その際の身元保証人になりましたが「入会金も契約金も準備できず」にいます。
毎月1日に支給される保護費から入会金と契約金(分割)を受け取ることにしました。

AさんもBさんも離婚歴があります。
独居老人の生活苦は深刻です。

施設費などを支払って残る日常生活費(義歯清浄薬など)は数千円程度です。
ジュース1本を購入するのが精いっぱいの楽しみとなります。

「生きること」は楽しみがある生活のことと思います。

施設内での行事が充実していればよいのですが…。

AさんやBさんが「楽しみ」を持って生きられる社会をつくりたいと思うのですが冷たい世間に直面しています。

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独居老人の貧困化のなかで、明日から消費税が10日%になります。
介護保険制度も悪い方への見直しが検討されています。
ますます「下流老人」の生活が危機に直面しているのです。
「契約金ゼロ」スタートで支援する良心的な社会貢献型事業への補助金は支給されないでしょうかね?

支援の中で、貧富の差を痛感する毎日です。

理事・立木勝義
(「終活」コーディネーター)

https://yui-station.org/

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