病気入院しても医療保険請求せずに放置

権利を擁護して生活維持を!


3月後半に新規加入されたAさん(女性・80歳後半)の医療保険請求支援の活動です。

Aさんは大きな団地の中で一人暮らしです。
ある病院のメディカルソーシャルワーカー(以下、MSWという)から「入院により身元保証人が必要になったので、説明に来てほしい」との依頼があり、Aさんと初めて面会しました。

Aさんの身元保証人は従兄弟の嫁が協力してくれていました。
しかし、Aさんが何度も入退院を繰り返して、従兄弟の嫁から「もう第三者に頼んでほしい」と拒絶された方でした。
困ったMSWが当法人を紹介してくれました。
契約後は関係者(介護支援員、訪問看護ステーションなど)と退院に向けての協議、ご本人から依頼のあった着替えのお届けや重要書類の管理を依頼されました。

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その際に介護支援員より「ご本人は保険をかけておられて、請求していないようだ」との報告を受けました。
早速、Aさんに確認しましたが「よく覚えていない」「証券はどこにあるのか分からない」という状態でした。
Aさん宅で書類の捜索を行ったところ、Aさんは昨年の8月以降に入退院を繰り返していることが「退院証明書」や「領収書」などの関係書類で確認できました。

それは次のようなものでした。
 2019年8月30日~9月9日   ◎◎病院 病名・腎性貧血
 2019年9月17日~10月7日   ◎◎病院 診療科・消化
 2019年10月7日~10月25日  △△病院 病名・大腿骨骨折
 2019年10月25日~11月30日  ◎◎病院 診療科・脳内
 2020年3月11日~4月5日    □□病院 病名・尿路感染症

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Aさん宅で医療保険会社からの「お知らせ」の文書も発見して、保険会社に問い合わせたところ9月以降の請求がされていないことが判明しました。
Aさんの財産は月15万円程度の年金だけで余裕がありません。
わが法人との契約金も分割払いを希望されています。

従って、掛けている医療保険請求は貴重な財源です。
私たち権利擁護の団体は、ご本人の生き方を尊重しながら、本人らしい生活を支えるために「生命や財産を守り、また権利が侵害された状態から救う」という使命があります。

1日も早く医療保険の支払いがなされるよう関係書類を取り寄せて、ご本人が安心して生活できるようにしたいと思っています。

理事・立木勝義
(「終活」コーディネーター)


https://yui-station.org/

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