6月初めに胆のう結石で緊急入院した利用者さん(90代・男性)は、生活保護を受けながら喫茶店でのモーニングを楽しみにして暮らしていました。
週2回のデイサービスと3回の訪問介護サービスで元気に生活を続けておられました。
最近は足元がふらつき、ぼちぼちアパートでの生活が心配になっていた方です。

退院も迫った8日に病院のメディカルソーシャルワーカー(MSW)と入所予定の施設の代表者がご本人と面談しましたが、「一度だけで信用できん!」と言って話し合いは不成立となりました。
皆さんが帰った後に私と30分ほど話をした時には落ち着かれた様子でしたが…
2日後の10日、再度私とMSWで説得をしましたが、何度も昔の話やら一度契約したら断れないなどと理屈を並べるばかりで少しも話が進まず困り果てました。
「一度、体験しないと分からないから入所しましょう」と提案、了承を得ることになりました。

ここからが大変です。
退院は翌日と指定されているからです。
役所や施設への連絡、入所に伴って日常生活に必要な物、着替えや布団の手配など急ごしらえでの入所準備となりました。
翌日の11日、ご本人を迎えに行きました。
退院手続きなどをすませ、無事本人を施設まで送り届けることができました。

みなさんご存知ですか?
生活保護の方を受け入れる施設は限られています。
多床室ならありますが個室の施設はそんなにあるわけではありません。
今回は空き部屋がでたら知らせてほしいと以前から依頼しておいたおかげで緊急入所ができました。
身元保証等高齢者サポート事業と定義づけられる私たちの団体は、地域の介護施設・事業所や地域包括支援センターなどと連携を重視する大切さを学びました。
信頼をもとに人間関係も構築しながら利用者さんの人間らしく生き続けていただくために公的制度を繋げて、その権利を守ることを心掛けていきたいものです。
代表理事 立木 勝義
(「終活」コーディネーター)
(「終活」コーディネーター)
https://yui-station.org/
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