予期せぬ出来事に備えて

新年度がスタートしました。当法人も第5期の支援活動を終え、6期目に突入です。
桜満開の本日、心機一転して活動報告をさせていただきます。

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先月の中旬、私が所属するD団体の定例会議に「高齢者の終末準備は大丈夫?」というテーマでお話をする機会をいただきまして最近の事例報告をしました。
読者の皆さんにも少し参考になればと思います。
話の前提は「今の社会が超高齢化と少子化の進行」(65歳以上が人口の約3割。3640万人)、「一人暮らしの高齢者の増加」(2割から2割5分を占める)という現実。
そのもとで起きている様々な困難な問題。
「いざという時の相談する人がいない」「介護保険の利用方法がわからない」などなどです。
転ばぬ先の杖の準備を早めにしてくださいということです。


下記は報告の際に紹介した事例です。

当法人の利用者さんAさん(71歳 女性)は、10年ほど前に夫と死別後ひとり暮らしをしていました。
子ども2人いるものの双方遠方で緊急時の対応が出来ないとの事。
認知症の症状のある母親を心配して、いざという時の世話もできないため住宅型有料老人ホームに入所。
入所に当たって身元保証人が必要となり、遠方の次男にオンラインによる内容説明をして契約成立となりました。

入所後2ケ月のある夜、施設内の浴室で「うつぶせになって浮いている」のが発見され、救急搬送されましたが心肺停止状態で生還できませんでした。
施設からの一報を受け搬送先の病院に駆けつけました。
警察の検視は現場確認と状況確認を行うため長時間の待機となりました。
事件性がないことが確認され、死因の特定と検案書の受領を夜が明ける午前4時過ぎに受け取りました。

それから葬儀社へのご遺体引き取りの手配、親族への報告と「葬儀内容のご意向確認」など必要な支援をして、事務所に帰ったのは午前6時ごろでした。

Aさんは施設入所後もお元気にデイサービスに出かけたり、週一回は自宅に戻ったりしていたので、まさかの事例です。
突然のことで、ご本人からこれからの希望をお聞きする間もなくお別れとなりました。

みなさん(私も含めてですが)予期せぬ出来事に備えて、大事なことを書き残す準備をしませんか!

代表理事 立木 勝義
(終活コーディネーター)

https://yui-station.org/

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